中国南部にある中国で最大規模の電子機器メーカーで、ことしに入り、若い従業員が建物から飛び降りるなどし て死傷した事例が12件相次ぎ、大勢の従業員を工場で働かせる企業の労務管理のあり方を問う声が強まっています。
従業員が死傷する事例が相次いでいるのは中国南部、深*センの2つの工場で、中国で最大規模となる あわせて40万人余りの従業員を雇用し、携帯電話の部品などを生産する台湾系の電子機器メーカーです。中国国営の新華社通信によりますと、25日、この メーカーの工場で、19歳の従業員が建物から飛び降りて死亡したのに続き、26日も男性従業員が1人飛び降りて死亡し、これで自殺を図って死傷したとみら れる従業員は、ことしに入ってあわせて12人に上っています。このため、電子機器メーカーの台湾本社のトップが26日、深*センの工場を訪れ、会社として 従業員が相次いで死傷する事態を防げなかったことなどを陳謝しました。これまでのところ、若い従業員がなぜ相次いで自殺を図ったのか詳しいことはわかって いませんが、地元メディアなどでは、従業員を厳しい環境で働かせすぎたためだとの批判も出ており、大勢の従業員を工場で雇う企業の労務管理のあり方を問う 声が強まっています。(*「セン」=「土」へんに「川」。)